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チャレンジ組合ちば 2015.02  (協)東金ショッピングセンター

テーマ : 共同店舗における組合員の経営力向上について

補助事業名 平成25年度連携組織活性化研究会
対象組合等 (協)東金ショッピングセンター
  ▼組合データ
  理事長 中村 秀朗
  住 所 東金市東岩崎8-10
  設 立 昭和46年 3月
  業 種 小売業、飲食店中心の異業種
  組合員 28人
担当部署 千葉県中小企業団体中央会 商業連携支援部(℡ 043-306-3284)
専門家 清水ビジネスソリューションオフィス 代表 清水 真(中小企業診断士)

背景と目的

 協同組合東金ショッピングセンターは昭和43年に設立しました。人口6万人の千葉県東金市の中心地である東金駅から徒歩5分以内と絶好の立地に恵まれており、当組合が入居するショッピングセンター(以下サンピア)の中核店舗はイオン、また立体駐車場(500台)を備え、利便性においては有利な状況にあります。しかし、東金市の少子高齢化現象は進捗しており、市の発行する統計資料では20歳以下の若年齢層は平成17年に対し平成22年では13.2%減少、逆に60歳以上の高齢層は17.6%増加しています。また、競合については、幹線道路である国道128号線沿いに郊外型店舗が進出、商圏における競争は厳しさを増しています。東金市における昼夜人口は、流入人口1.4万人、流出人口1.7万人となっており、昼間人口は総人口の97.2%と昼夜の人口差が少ない傾向にありますが、当ショッピングセンターにおける消費の中心は地元の中高齢者(中でも高齢者が多い)であり、通勤や通学による流入人口を十分取り込めないでいます。そのような新たな顧客層を取り込むためには顧客に対する接客力を向上させることは必須です。本事業は現在の接客力を正確に把握し、そこから接客力の向上策を策定していくことを目的として取り組みが開始されました。

事業の活動内容

①調査方法の策定

 まず、事業の概要を会議の参加者に説明した後、今後の事業の進め方について参加者全員で討議しました。なお、今回の事業は、1回目の接客力調査を行い、その結果を会議で分析・検討し、改善策を出し、そのレポートを会員に配布、その後2回目の接客力調査を行い、再度その結果の分析・検討を行い最終的な改善策を示すというものです。ちなみに参加者は、組合の役員、組合の青年部に所属する組合員、千葉県中小企業団体中央会の職員の方々です。調査を外部の調査会社に委託するのですが、その調査方法を皆で討議しました。
1.  調査対象は全組合員店舗か、一部の店舗のみとするか。
 これについては、全員一致で全店実施の方針が決定しました。
 やはり、組合員の中で差をつけることは良くないとの配慮と、全店の接客力の把握と接客力の向上がなされなければショッピングセンターを訪れる顧客は増えないとの認識によるものでした。
2.  調査項目を決定する。
 調査会社からサンプルとして出してもらった調査項目を一つ一つ全員で吟味し、この組合に最も適した調査項目を決定しました。
 調査会社から提出された調査項目は大手のスーパー向けの項目であったため、かなりの部分を活用することが可能であり、東金ショッピングセンターを客観的に判断することができる調査項目が決定しました。
3.  調査日程及び全体スケジュールを決定する。
 まずは、平日と休日の客層が違うのではないかという前提でこちらから平日と休日を分けた形で調査日を決定してはどうかという提案をしましたが、参加者からは従業員の接客態度を調査することが目的であるため、あえて平日と休日にこだわる必要はないとの意見が出されました。また、従業員のシフトにより、同じ曜日では同じ従業員が対象になってしまう可能性が発生するので、店舗の接客力を正しく評価できないのではないかという意見も出され、最終的には平日、休日にはこだわらないが、1回目の接客力調査と2回目の接客力調査では曜日を変えることで合意しました。全体スケジュールとしては、7月末から8月15日にかけて1回目の調査を行い、8月末に1回目の検討会議、9月末から10月中旬に2回目の調査を行い、10月末に2回目の検討会議、11月に最終報告会を開催することで決定しました。
4.  調査結果をどこまで発表するか。
 調査ごとに、調査結果を吟味し、対応策を検討する段階までは今回の会議の参加者のみで行い、その結果をレポートとして全組合員に発表するというやり方に決定しました。また、対応策の協議及び全体の発表については、調査の全体結果のみを使用し、個別店舗の調査結果は、興味がある店舗が自ら申請を行うことで自店舗の調査結果のみ閲覧することができるように決定しました。

②調査結果の分析と対応策の策定

 調査結果を基に具体的な対応策を協議しました。なお、調査結果の詳細はここでは割愛させて頂きますが、組合全体の接客力としては高い評価がされたことは報告させて頂きます。
 このステップの具体的な進め方ですが、調査結果を詳細に分析した資料を基に徹底できていなかった項目を複数ピックアップし、その項目をどのようなことをすれば改善できるかを参加者全員で検討しました。このステップについては2回に分けて検討を行い、1回目は参加者全員の様々な視点からランダムに意見を出してもらうことに徹し、2回目は1回目の結果を具体的プランとしてまとめ、これをたたき台にして更に具体性を高めるやり方で会議を進めました。多くの参加者が自らの接客力を客観的に評価でき、また自分達がやってきた良いやり方を発表してもらうことができたために、非常に実践的なプランにまとめることができました。

③調査報告書の発表

 調査報告書については、全体評価、項目別毎の分析結果、評価の高かった具体的な行動、苦手分野の傾向、1回目と2回目の調査結果の比較、苦手分野の店舗レベルでの対応策、といった形でまとめて全体発表を行いました。全体発表では、組合員の皆様が興味深く聞いてくれたことが印象に残っています。

事業の成果

 事業の成果としては、組合全体として、また個店レベルとして接客力がどのくらいあるかといった客観的評価を受けられた点です。これにより、独りよがりになりがちな接客を見直すきっかけができました。個店にありがちな従業員間の接客力の差が個店の接客力の評価を落としているという事実が明確になったことで、実践的な対応をとることが可能になったのではないか思います。当ショッピングセンターの全体的な接客レベルは比較的高いことがわかりましがた、この取り組みにより更に接客レベルを向上させることで、より多くのリピーターを新たに獲得できる可能性は高まるものと期待されます。

今後の事業展開・展望

27-02-01 今回の取り組みはできれば継続して行い、PDCAサイクルにのっとってどんどん改善していくことが望ましいと思います。当ショッピングセンターが置かれている環境を打破するためにも、各個店の接客レベルが向上することでショッピングセンター全体の魅力向上に繋がることが期待されます。(清水 真)

 


『中小企業ちば』平成27年2月号に掲載 (※内容・データ等は掲載時の物です)

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