チャレンジ組合ちば

テーマ :「金融円滑化法の出口戦略」

補助事業名 平成24年度組合後継者等育成事業(中小企業組合士交流会)
対象組合等 千葉県中小企業組合士会
  ▼組合データ
  理事長 鈴木 勇
  住 所 千葉市中央区富士見2-22-2
  設 立 昭和56年
  業 種 異業種グループ
  会 員 85人(平成24年3月現在)
担当部署 千葉県中小企業団体中央会 経営支援部( 043-306-3282)
専門家 GoWest 経営コンサルタント事務所 代表 西 真一 (中小企業診断士)

このセミナーの背景

   リーマンショック後の世界同時不況が顕在化する中、2009年9月の法制化以来、長引く不況下での2度の延長を経て、金融円滑化法は3月で終了を迎えました。
  この様な折、特に金融円滑化法適用され金融機関から借入条件の変更を受けている事業主の方、あるいは、長引く不況の中、金融滑化法が有れば何とかなると耐える経営を続けてこられた事業主の方、その様な方にとって、金融円滑化法の終了は大きな不安を伴うものと思われます。
  中小企業組合士の皆様におかれましては、組合の事務局として日頃からご活動される中、窮境状況にある組合員事業主の皆様からご相談をされる場面や機会も、在るやと推測致します。
  私ども診断士も、事業再生支援に携わる中で、金融円滑化法をもっと知って頂きたい、もっと活用して今の窮境状態を少しでも改善して頂きたいと、常に考えておりました。
  こうした中で、中央会様から金融円滑化法出口戦略についてのセミナーを開いてもらえないかというご依頼を頂き、セミナーの開催をお引き受けさせて頂く事になりました。 

セミナーの内容

  今回開催したセミナーに使用した資料は、元々、千葉県診断士協会の「金融円滑化法出口戦略研究グループ」で作成した資料を元にしています。メンバーの中には、事業再生案件を数多くご経験されている大友裕介先生や、現役の某銀行の融資部長もおり、銀行側からの情報や、事業再生案件に携わった中で得られた情報を加えながら、セミナーを進めさせて頂きました。
  セミナーは、「1.金融円滑化法概要」、「2.金融円滑化法を利用した企業はどんな企業」、とより実践的で、今後組合士の皆様にもご活用いただける事業再生マトリックスや事例を含む「3.事業再生対応入門」の3部で構成されています。

1.金融円滑化法概要

  本章では、金融円滑化法がなぜ必要だったか、何を目的として制定されたか、など同法の起こりから、2度の改正と延長に至る経緯、現状の関連支援策と適用状況などをご説明した上で、円滑化法の施行状況を統計データでご覧いただき、リーマンショック以降低迷する景気の中でこの法律が有効に機能し、日本の経済を支えていた事をご説明しました。
  加えて、金融円滑化法後どの様な対応が行われようとしているか、政府は何を目指しているかをご説明しました。

2. 金融円滑化法を利用した企業はどんな企業?

   本章では、金融機関、金融庁、債務者の3つの視点でご説明しました。金融機関側では債務者の格付け手法と手続きについて、金融庁側では円滑化法利用先の法定義について、債務者側では、同法適用によってどんなメリットがあるのかをご説明いたしました。
  以上2つのパートを終えて、質疑応答に入ると、幾つかご質問を頂きました。
  中でも、気になった質問についてご紹介させて頂きます。
  「セーフティネットの適用(5号認定)が拡大して以来、信用保証協会は100%保証を提供し、保証料は債務者が負担し、銀行は殆どリスクを負う事がない。この様な状況を見ると、金融円滑化法は銀行を守る法律ではないか?」というご質問をお受けしましたが、「金融円滑化法」は貸し渋りや貸しはがしを防止する為の物であり、日本経済における資金の流動性を確保し窮境状態にある事業主が活用できる資金を維持する事で、経済の破たんを防止するモノでありどちらの為の物というものではないという主旨の回答をいたしました。この他にも幾つものご質問を頂き、皆様のご興味が強い事や、同法適用においてご不満もお持ちである事も判りました。

3.事業再生対応入門

  本章では、組合員の方々の経営状態が悪化し、何らかの対応が必要となった際、中小企業組合士の皆様がどのような情報を踏まえた上でどのような対応をされると良いのかという点に主眼を置き、お話させて頂きました。以下にお話した内容を抜粋して紹介致します。
【事業再生に関する基礎的知識】
 事業再生は事業面の改善と財務面の改善、2つの側面があります。事業面の改善は、現状を踏まえた上で収益の源泉となる強みを見つけ、そこから新たな戦略ストーリーを描くことが大切です。そのためには、ビジネスモデルや業務フロー、製品別や取引先別の収益性分析等を行います。財務面はDES/DDS等があります。
企業から相談を受けた場合の対応
 公的な相談先としては、産業振興センターや再生支援協議会、信用保証協会、日本政策金融公庫等があり、各所へ「経営改善・資金繰り相談窓口」が設置されています。返済計画の見直し等の金融支援が必要な場合は、補助金制度を利用した専門家による経営改善計画策定支援を受けられる可能性があります。
案件事例
 金融機関経由で千葉県産業振興 センター、千葉県中小企業再生支援協議会それぞれに申し込まれた案件で、いずれも専門家が経営改善計画の策定支援を行い、リスケジュールとなった県内事例を2件、組織再編(事業承継)を伴う県外事例を3件ご紹介致しました。
再生スキーム検討時の補助ツール
 事業の毀損度と経営者の続投意欲を軸に、「相談先」、「手続き」、「具体的な実行策」を配置した図表をご紹介致しました。また、この図表を用いて再生スキームの描き方(組み合わせの例)をご説明致しました。

セミナーを終えて

   今回のセミナーでは、約20名のご参加者と、活発なご質問を頂き、組合士の皆様も金融円滑化法の終了について強い関心をお持ちである事が判りました。
  又、銀行の対応に大きな不満や不信感をお持ちの方がおられることも判りました。
  金融円滑化法は3月で終了しますが、事業主の皆様が抱える問題はその後も継続していきます。
  我々は銀行ではありません。事業主の皆様の立場でモノを考え、ご提案し、事業主様の行動を手を携えてサポートします。これが中小企業診断士の立ち位置です。
  今回のセミナーで私どもがご提供差し上げた情報や、私ども自身が、少しでも皆様や、皆様の組合の組合員の方々のお役に立てればと願っております。
  組合員の皆様にお困りの方がおいでであれば、お気軽にご相談頂き、少しでも、これまでの苦労が報われるようにお力添えが出来ればと考えています。
  (西 真一)

『中小企業ちば』平成25年4月号に掲載 (※内容・データ等は掲載時の物です)

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設立サポート実施中

バナースペース

組合設立・創業サポート CONTENT

I. 協同組合の設立について

1.協同組合の概要及び事業
  (1)協同組合とは
  (2)協同組合の基準と原則
  (3)事業の効果とメニュー
  (4)組合事業の種類
2.協同組合と一般社団、
     NPO法人等との違い

3.協同組合の設立手続き
  (1)発起人の選定
  (2)定款の作成
  (3)事業計画・収支予算の作成
  (4)同意者名簿の作成
  (5)事前協議(行政庁)の実施
  (6)創立総会の開催
  (7)認可申請
  (8)設立登記
4.発起人の仕事
  (1)創立総会までの
      発起人の仕事には

  (2)発起人が設立組合に
      向けて検討すべき事項

  (3)創立総会の運営
  (4)認可申請書の作成と申請
  (5)理事への事務引継ぎ
5.設立に関してよくある質問 II. 企業組合の設立について

1.企業組合の概要及び事業
  (1)企業組合とは
  (2)企業組合の特色
  (3)企業組合のメリット
  (4)企業組合の事業
2.企業組合とNPO法人、
       会社等との違い

3.企業組合設立手続
  (1)発起人の選定
  (2)定款の作成
  (3)事業計画・収支予算の作成
  (4)同意者名簿の作成
  (5)事前協議(行政庁の実施
  (6)創立総会の開催
  (7)認可申請
  (8)設立登記
4.発起人の仕事
  (1)創立総会までの
      発起人の仕事には

  (2)発起人が設立組合に
      向けて検討すべき事項

  (3)創立総会の運営
  (4)認可申請書の作成と申請
  (5)理事への事務引継ぎ
5.設立に関してよくある質問 III. 組合支援策及び先進事例

1.組合に対する支援策等
2.先進事例
  (1)県内の協同組合
  (2)県内の企業組合
  (3)チャレンジ組合