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千葉県中央会ホーム > 組合運営を支援します>組合運営QandA

組合運営QandA

Answer

Q1.「中小企業の会計31問31答」の入手方法は?

「経営力を強化するため、自社の経営の現状や課題を分析したい!」
「資金調達を容易にするため、金融機関からの信用を勝ちとりたい!」
「受注を拡大するため、取引先からの信用を勝ちとりたい!」


 これらすべての思いを実現するための武器となる決算書。 経営分析力、資金調達力、受注拡大力の3つの力を強化するためには、決算書を正しい会計ルールに基づいて作成することが大前提です。 決算書の基本的な見方や経営への役立て方、さらには中小企業の会計ツール集」も分かりやすく示してる、「中小企業の会計31問31答」はどこで入手できますか?


●各地域の経済産業局
●各地域の商工会、商工会議所
●中小企業団体中央会
●中小企業支援センター
などで入手できます また、中小企業庁の広報冊子御請求画面からダウンロードしていただくか、ご請求(送料・発送スケジュール等の条件あり)ください。 http://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/pamfsystem/pamfsystem.html

Answer

Q2.事業協同組合の運営上の基本原則を教えてください

  事業協同組合の設立及び運営に当たっては、その性格及び運営上の原則について十分な認識が求められます。このことについては、発起人、役員に限らず組合員及び事務局全員において、すくなくとも次の事項について十分理解しておくことが必要です。


■性格・特質
(1)
人的結合体 事業協同組合は、共同して事業を実施する組織であるため、人と人との結びつきを中心とする人的結合体としての性格を持っています。そのため、中小企業等協同組合法(以下「組合法」という。)は次に述べる「協同組合原則」において、相互扶助、議決権・選挙権の平等、加入脱退の自由等の基準、あるいは出資口数の制限等によってこれを担保しています。
(2)
自主的・民主的組織体
事業協同組合は、構成員が自らの意思により加入し、事業活動や運営に参加することによって成り立つ組織であり、自主的・民主的組織体です。組合法制においては、これを担保する諸規定が整備されており、真に効果ある組合活動には、組合員にはれについての自覚と認識が要請されます。 なお、事業協同組合には国や県等の中小企業施策の受け皿としての機能もありますが、そのような外部の支援を受けることと、自主的組織体としての特質とは別個のものであることは留意する必要があります。
(3)
事業の特性
事業協同組は、中小企業者が共同して事業を行なう組織であり、その事業によって、組合員の経済活動の機会を確保し、自主的経済活動の促進と経済的地位の向上を図ることを目的としています。したがって、事業協同組合の事業は、基本的に組合員の事業活動に関連するものに限られています。
(4)
事業の広範性
事業協同組合の事業は、組合員の事業活動に関連するものであれば概ね実施することができます。 組合員の事業活動に関連するものは、多分野にわたるものであり、その範囲が、他の中小企業組合に比べ極めて広範で多様であるところに特質があります。
(5)
組織構成の自由性
事業協同組合は、中小企業者であること、4人以上の加入者があることが組織上・構成上の要件であり、この要件を満たす限り、構成について制約がありません。すなわち、組織構成において広範な自由性が認められており、多様な組織化が可能であるところに特質があります。
(6)
普遍的組織
事業協同組合は、上記までの事項のように組織構成・事業活動等において、他の組合より制約・制限が少なく、広く中小企業に利用され得る内容を持つと同時に、次項の協同組合の基本原則が全部、かつ、純粋に適用されます。この意味で、事業協同組合は、中小企業組合のなかでも組合の原型であり、かつ、普遍的な組合であります。


■協同組合原則
事業協同組合は、上記のように中小企業の各種組合組織の基本であり、原型であります。したがって、事業協同組合には、その組織・運営の規範・基本方針として、次の協同組合原則がそのまま適用されます。
(1)相互扶助目的
(2)加入・脱退の自由
(3)議決権、選挙権の平等
(4)剰余金配当の基準
剰余金の配当は、組合員の事業を利用した分量に応じ、又は年1割(企業組合2割)を超えない範囲内において払い込み済み出資額に応じてしなければなりません。
(5)組合員への直接奉仕の原則
組合は、組合員の事業を共同事業によって補完することを目的とする組織であるから、その事業は組合自体の利益追求ではなく、組合員に直接効果を与えることを原則としています。
(6)政治的中立の原則
組合は経済団体であって、政治団体ではありません。
したがって、組合の名において特定の公職選挙の候補者(組合の役職員が候補者である場合を含む。)を推薦したり、総会等において特定の候補者の推薦や特定政党の支持を決議することなどは許されません。
しかし、組合の健全な発展を図るために国会等への建議等の政治的運動はこれに抵触するものではありません。


Answer

Q3.組合の借金は組合員が払わなければならないのですか


組合の借入金、買掛金等の対外債務に対する組合員の負うべき責任の限度については中小企業等協同組合法(以下「組合法」という。)第10条の出資額を限度とする有限責任は絶対的なものなのですか。 例えば、総会において各自の出資金以上の金額を負担すべきことを決議した場合、あるいは、組合員のある特定の者を指名して負担せしめることを決議した場合等、この決議は有効ですか。

上に関して貸付金、売掛金等の未回収のため、借入金等の返済不能を生じた場合、責任は誰が負い債券の追求はどこまで及ぶのですか。

赤字累積による精算の場合はどうですか。


組合がその事業の遂行上、第三者と取引をし、借入金、買掛金等の債務を負い、かつ、その弁済が不能となった場合において、組合員が負うべき責任は、その出資額を限度とし、総会その他の決議をもってしても、これを超える責任を負わせることはできないものと解すべきです。
なお、組合が借り入れた資金を組合員に貸し付けて場合、組合が共同購買をした物品を組合員に販売した場合等において生じた組合と組合員間の債権債務関係については、出資とは関係なく、組合に対して債務を負っている組合員は弁済の責めに任じなければなりません。
また、組合の第三者に対する債務について全部または一部の組合員が組合のために連帯して保証をしている場合、その保証をした組合員は、個人的に無限の責任を負うことになります。


したがって、設問のごとく組合員に対して出資額以上の責任を負わせること、組合の債務につき、特定の組合員を指名して弁済の責めに任じさせること等を総会において決議し、決議なる故をもって負担させることは法令違反であるから無効です。


組合財産をもって債務を完済するに足りない場合において、解散をし、又は破産の宣告を受けたときでも、組合員の責任は、上述の組合の場合と同様です。 なお、本問のごとき事例も、総会の決議である旨をもって組合員に限度額以上の出損を強制することはできないが、自主的意思によって負担しようとすることを阻止するものではありません。


Answer

Q4.総会における増資決議の効力について

 組合の自己資本充実を図るため、今後5年間配当金を出資金に振り当てるべく積み立てることを総会において決議されました。  
 この決議は、以後においても効力を有し、本件については以後の各年度には総会の決議を要せず、以後5年間の配当金は自動的に組合の積立金となるものと考えてよろしいでしょうか。
  ご照会の総会の決議は、今後一定期間の組合の方針あるいは計画を決議した程度にとどまると思われ、その範囲において全組合員を拘束するものとかんがえられ、実際の出資金充当のための積み立てに当たっては各組合員は必ずしもこれに拘束されるというものではありません。  
 すなわち、組合員の責任は、その出資額を限度とするものであり、増資の引き受けについても、たとえ総会の決議をもってしても組合員を強制することはできません。
  したがって、以後の措置としては、各年度に組合員の承諾を得る必要はないが、当初において各組合員別に承諾を得ることが必要です。


Answer

Q5.決算関係書類、事業報告書、監査報告の作成はどのようになりますか。

平成19年4月1日、「中小企業等協同組合法等の一部を改正する法律」が施行されました。決算関係書類、事業報告書、監査報告の作成はどのようになりますか。
 施行規則に基づく決算関係書類、事業報告書、監査報告の作成が義務づけられました。
  これまで、組合が作成しなければならない決算関係書類(財産目録、貸借対照表、損益計算書、剰余金処分案又は損失処理案)や事業報告書、監査報告については、法令上に特段の作成基準が示されていませんでした。これらについて、主務省令(施行規則)に基づき作成することが義務づけられ(中協法第40条)、具体的な作成基準が定められました。今後改訂を予定している中小企業等協同組合会計基準において修正される可能性があることにご留意ください。
  施行規則の施行前に到来した決算期に関しては組合が作成する貸借対照表、損益計算書、剰余金処分案又は損失処理案や事業報告書については、この規則に沿って書類を作成する必要はありません。
  監査報告については、施行規則に特段の経過措置が設けられていないことから、施行規則(第89条~91条)に基づき作成する必要があります。 


Answer

Q6.賛助会員制度について

 賛助会員制度の導入を検討している、次の点についてご教示願いたい。
① 賛助会員の資格に制限はあるか。
② 賛助会員の組合事業利用は、員内利用扱いとなるのか。

 事業協同組合定款参考例により賛助会員制に関する規定が定款例に次のように位置づけられている。
■第7章 賛助会員
(賛助会員)
第51条 本組合は、本組合の趣旨に賛同し、本組合の事業の円滑な実施に協力しようとする者を賛助会員とすることができる。但し、賛助会員は本組合において、法に定める組合員には該当しないものとする。

賛助会員について必要な事項は、規約で定める。
  この賛助会員制度が定款例に位置づけられた趣旨は、組合が賛助会員制を活用して外部関係者を組織化することにより、その協力理解を得るなど、最近特に重要性が高まっている組合と組合外部との交流・連携を促進しようというものである。
  したがって、単なる資金集めのためにこの制度を活用することはできない。
(1)
賛助会員の資格は、定款参考例には、「本組合の趣旨に賛同し、本組合の事業の円滑な実施に協力しようとする者」となっており、このほか特に資格についての制限はない。賛助会員の資格は、組合の実情に応じて定めることができるが、外部関係者を組織化することにより、その協力・理解関係の一層の増進に資するという賛助会員制度の主旨に留意し、その範囲を逸脱しないようにすることが肝要である。
  また、協賛会員は法に定める組合員には該当しないので、注意が必要である。
(2)
賛助会員は組合員ではないので、定款に定める組合事業を利用する場合は、員外利用に該当することになる。
  組合が賛助会員に対して行う利便の供与等の事業活動としては、例えば、①組合が作成または発行する資料等情報の提供、②組合又は組合員との情報交換のための懇談会等の開催、③賛助会員に対する指導・教育、④その他賛助会員制の設置目的を達成するために必要な事業等が考えられるが、これらの事業活動は、あくまで賛助会員制の主旨を逸脱しない範囲で行うことができるものである。
  また、組合が賛助会員に対して行うこのような事業活動は、直接の利用者が賛助会員であっても、その利用の態様が組合員の利用と競合する(組合員の利用に支障を与える)ものではなく、むしろ組合員への奉仕という組合本来の目的の達成のために必要な事業を行うのであるから、この場合の賛助会員の利用は、員外利用には該当しないと解されている(平成3年6月12日付3企庁第1325号、中小企業庁指導部長通達「中小企業等協同組合法及び中小企業団体の組織に関する法律の運用について」において、員外利用の概念が明示されているので、参照されたい。)
  最後に、定款参考例では、賛助会員について必要な事項を規約で定めることとしているので、賛助会員制を導入する場合は、規約を設け、制度の内容を明確にしておくことが必要である。


Answer

Q7.組合事業の利用強制について

本県内の某市の製氷業者において、組合員の製氷をすべて組合を通して販売をする目的をもって事業協同組合設立の動きがあるが、これら事業につき次の点を照会する。
(1)
組合規約で「組合員の製氷はすべて組合を通じて販売しなければならない」旨の直販禁止を行うことは、独占禁止法上からも差し支えないか。
(2)
上記の規約に罰則を付する場合とそうでない場合とでは、法的に効果は異なるか。
(3)
販売価格は、組合自体が定める価格であるので、「価格協定事業」に該当しないと考えるがどうか。  
(1)
 協同組合の事業の利用を組合員に強制することは、その行為の内容が独占禁止法第22条但し書きに該当するもの、すなわち、「不公平な取引方法を用いる場合又は一定の取引分野における競争を実質的に制限することにより不当に対価を引き上げることとなる場合」でない限り差し支えないと解する。
  したがって、ご質問のよう組合規約に組合員の製品の直売禁止を規定することは、独禁法22条の要件を満たしている限り差し支えない。
 なお、組合事業の利用を強制することは、組合員の自由を不当に拘束する危険があること、また、農協法第19条において組合が組合員と組合事業の一部の専属利用契約を締結する場合は、契約の締結は組合員の任意としていることから、農協法第19条を類推して組合は組合員が自由意志により専属利用契約を締結した場合のほか組合事業の利用強制はできないとする有力な説があるので、慎重に行う必要がある。例えば、組合規約により行う場合でも、組合員全員一致による議決を行う等の配慮が必要であろう。
(2)
組合事業の利用強制が適法と解される以上当然罰則を付けることは差し支えない。
(3)
貴見のとおりである。


Answer

Q8.加入拒否の「正当な理由」の解釈について

中協法第14条は、組合員資格を有するものであっても、組合は、正当な理由があれば加入を拒否できると解されるが、その正当な理由とは、どのような理由をいうのか。
 

「正当な理由」とは、組合員資格を有する者に対して一般的に保障されている加入の自由が具体的な特定人に対して保障されないこととなっても、中協法の趣旨からあるいは社会通念上からも不当ではないと認められる理由をいう。
「正当な理由」として認められるものとしては、次のような場合が考えられる。
(1) 加入申込者自体にある理由
① 加入申込者の規模が大きく、これを加入させると組合の民主的運営が阻害され、あるいは独占禁止法の適用を受けることとなるおそれがあるような場合
②除名された旧組合員が除名直後又はその除名理由となった原因事実が解消していないのに加入申込みをしてきた場合
③加入申込み前に員外者として組合の活動を妨害していたような者である場合
④その者の日頃の行動からして、加入をすれば組合の内部秩序がかき乱され、組合の事業活動に支障をきたすおそれが十分に予想される場合
⑤その者の加入により組合の信用が著しく低下するおそれがある場合
⑥組合員の情報、技術等のソフトな経営資源を活用する事業を行う際に、当該経営資源や事業の成果等に係る機密の保持が必要とされる場合において、例えば、契約・誓約の締結、提出などの方法により機密の保持を加入条件とし、これに従わないものの加入を拒む場合(ただし、条件はすべての組合員に公平に適用されることが必要である。)


(2) 組合側にある理由
 組合の共同施設の稼動能力が現在の組合員数における利用量に比して不足ちである等、新規組合員の増加により組合事業の円滑な運営が不可能となる場合。
 なお、「正当な理由」に該当するか否かについては、その事実をよく調査し、その実情に応じて判断するのが適当と考える。


Answer

Q9.定款変更の効力発生時期について

 中協法第51条第2項において「定款の変更は、行政庁の認可を受けなければその効力を生じない」と規定されているが、変更した場合、その効力の発生時期は、認可をしたときであるか、あるいは組合が変更議決をしたときに遡及するか。
 定款変更の効力は、行政庁が認可をしたときに発生し、組合が定款変更を議決したときに遡及しないものと解する。
  なお、効力発生時期をさらに厳密にいえば、定款変更の認可は、行政処分であるから、行政庁において決裁を終わった日又は認可書を作成した日にその効力が発生するのではなく、認可があったことを組合が知り得たとき、すなわち認可書が組合に到着したときから効力が発生することになる。


Answer

Q10.加入金の性格と定款記載について

 当組合の定款には、脱退者の持分の払戻しについては、「組合員の本組合に対する出資額を限度とする」旨の規定をしている。定款参考例によれば、このように規定している組合では加入者からの加入金を徴収する旨の規定は削除することとされている。加入金は定款の定めがなければ徴収できないということであるので、このことにより、当組合では、加入金は徴収できないと考えられる。加入の際の事務手数料的なものを徴収することはできないのか。この場合、定款に「加入金」ではなく、「加入事務手数料」を徴収できる旨の規定を置くことはできるか。
 

中協法では、組合が定款で定めた場合には加入金を徴収することを認めている(第15条、第33条)が、この加入金の意味については、特に規定していない。しかし、その趣旨から広義に解釈すれば、持分調整金と加入事務手数料を意味するものと考えられる。


持分調整金とは、持分の算定方法について、改算式算定方法(組合の正味財産の価額を出資総口数で除して、出資1口当たりの持分額を算定する方法。したがって組合員の持分は均一となる)を採っている場合において、組合財産の増加によって出資1口当たりの持分額が出資1口金額を超えている場合に、その超過した部分に当たる差額を新規加入者より徴収し、新規加入者と既存組合員との持分についての公平を保とうとするものである。


このように、持分調整金は、改算式の持分算定方法を採用する組合において徴収することになるが、たとえ改算式を採っている組合でも、貴組合のように、定款の規定により脱退者の持分の払戻しが「出資額を限度」として行われる組合にあっては、常に払戻額が出資額を上回ることはなく、新旧組合員の持分の調整を行う必要が生じないので、持分調整金としての加入金をとることはできないとされている。定款参考例でいう「加入金」は、この持分調整金を意味していると解されるので、このような組合にあっては加入金の項を削除するよう指導されている。


次に、加入事務手数料についてであるが、これは組合に加入する際に要する事務的費用、例えば出資証券や組合員証の発行費用などであるが、これを加入者に負担させるために徴収するものをいう。この加入事務手数料は、広く加入金の一種と考えられるが、これはあくまで実費の範囲を超えないものであり、その性質上それほど多額なものとなり得ないものである。このような実質的なものの徴収は、加入金の規定によらなくても組合として徴収し得るものである。


しかし、このことは、加入事務手数料を徴収できる旨の定款記載を禁じるものでなく、例えば徴収の根拠を明らかにしておく等の必要がある場合には、この旨を掲載しても差し支えないと考えられる。


Answer

Q11.定款参考例の加算式持分算定方法と改算式持分算定方法との違いについてご教示願いたい。

持分の算定方法は、法に何らの規定がないので、定款で自由に定めてよいわけであるが、一般にその方法として改算式(又は均等式)算定方法と加算式(又は差等式)算定方法がある。


改算式算定方法は、組合の正味財産(時価)の価額を出資総口数で除することにより出資1口当たりの持分額を算定し、それに各組合員それぞれの出資口数を乗じて各組合員の有する持分額を算定する方法である。


この方法によるときは、出資1口当たりの持分額が均等となるので、計算、事務処理が簡便であるが、原始加入者及び増口分の出資の払込みに際しては、持分調整金を徴収する必要が生じる。


加算式算定方法は、各組合員について、事業年度ごとに、組合正味財産(時価)に属する出資金、準備金、積立金その他の財産について、各組合員の出資口数、事業の利用分量(企業組合にあっては従事分量)を標準として算定加算(損失が生じた場合はそのてん補額を控除)することによって、各組合員の有する持分額を算定する方法である。


この方法によるときは、各組合員の持分は、加入の時期、組合事業の利用分量等により不均一となるので、計算・事務処理が煩雑となるが、持分調整の問題を生じないし、また、組合員の組合に対する権利義務の表示について忠実であると言える。


このように、この2つの方法にはそれぞれ特徴があり、組合の実情に応じて適宜選択する必要がある。


Answer

Q12.脱退を申し出た組合員の取扱い等について(1)

自由脱退者の取扱いについて、組合員は、「事業年度の末日の90日前までに予告し、事業年度の終了日に脱退できるが(中協法第18条)、事業年度末までは組合員たる地位を失ってないから、その組合員も他の組合員と同様に議決権の行使、経費を負担する等の権利、義務を有するが、脱退者の申出の点についての効力とその取扱い方について、
(1)
①A組合員5月10日に脱退の申出をした場合、
②B組合員7月2日に脱退の申出をした場合、
③C組合員12月30日に脱退の申出をした場合
(2)
脱退を申し出た組合員は、その後の組合運営についての権利義務を主張し行使できるか。

(3)
脱退を申し出た組合員が、申出日以降組合賦課金を年度末まで納入しない場合の取扱いについて。

(4)
未納賦課金を払戻持分と相殺して差し支えないか。法第22条からして相殺することも妨げないと解されているか。


 

設問の組合事業年度終了日が3月31日であれば、(1)の①~③は、いずれも90日の予告期間を満足させているので、脱退の申出があった日の属する事業年度末までは、組合員たる地位を失わないから、脱退の申出をしない組合員となんら差別してはならない。


したがって、(2)についても事業年度末までの期間内は組合員としての権利義務を負わなければならないし、また(3)にいうごとく、賦課金を納入しないならば組合員としての義務を怠ることになり、除名、過怠金の徴収等の制裁も定款の定めに従って可能となるわけである。


(4)については、脱退した組合員が組合に対して未納賦課金その他の債務を負っている場合は、組合は中協法第22条の規定による持分の払戻停止によって対抗でき、あるいは民法第505条の規定により払い戻すべき持分とその債務と相殺することもできる。


Answer

Q13.脱退を申し出た組合員の取扱い等について(2)

(1)
中協法第18条に、組合を脱退するには「90日前までに予告し、事業年度の終においてすることができる」とあるが、例えばある組合でなされた議決が一部の業態の組合員に著しく不利で営業不能となるため、仮に9月1日に脱退を通告しても、翌年3月末日までは脱退できないか。また、その間、議決に拘束されるか。
(2)
組合員が転廃業して組合を脱退したが、1カ月又は2カ月後再び元の事業を始めた場合、前に加入していた組合の拘束を受けるか。

(1)
中協法第18条に自由脱退の予告期間及び事業年度末でなければ脱退できない旨を規定した趣旨は、その年度の事業計画遂行上、組合の財産的基礎を不安定にさせないためであるから、設問のような場合、即ち9月1日に脱退を予告しても翌年3月末日迄は脱退できない。したがってその間、除名されない限りは依然組合員であるから議決にも拘束されるし、組合員としての権利を有し、義務を負わなければならない。

(2)
組合員が転廃業をすれば、組合員資格を失い、法定脱退することになるので、組合員資格としての事業を再開しても、直ちに組合員となるわけでないから、その組合の拘束を受けることはない。


Answer

Q14.組合員の権利義務の一時停止について

組合員の意思表示により組合を休会し得るか。経済的事情から賦課金を納入することが苦しいので、暫時組合を休会したい旨の組合員からの申出があるのでこれについての取扱い方を回答されたい。
 組合員が組合を休会するという意味が不明であるが、組合が総会又は理事会の議決により、組合員の経費負担義務を免除(この場合は、定款を変更し、特にやむをないと認める場合は、経費の全部又は一部を賦課しないことがある旨を明記する必要がある)するとか、あるいは組合員が自発的に組合に対して有する権利(議決権、選挙権等)を行使しないということであれば、特に問題はないものと考える。
  しかしながら、例えば組合が組合員に対して賦課金を免除するという条件のもとにその組合員の基本権たる議決権等を停止するというような特約をすることは許されない。


Answer

Q15.今般、設立途上の事業協同組合の設立同意者の中に、中協法第7条に規定する小規模事業者の範囲を超えた事業者が含まれているが、どのように対処したらよいか。

今般、設立途上の事業協同組合の設立同意者の中に、中協法第7条に規定する小規模事業者の範囲を超えた事業者が含まれているが、どのように対処したらよいか。
 

中協法に基づく事業協同組合の組合員となることのできる者は、小規模の事業者であるが、その規模の基準は、中協法第7条に規定されているように、資本の額又は出資の総額が3億円(小売業又はサービス業を主たる事業とする事業者については5千万円、卸売業を主たる事業とする事業者については1億円)を超えない法人たる事業者、又は常時使用する従業員の数が3百人(小売業を主たる事業とする事業者については50人、卸売業又はサービス業を主たる事業とする事業者については百人)を超えない事業者となっている。


しかしながら、この基準を超える事業者であっても、実質的に小規模事業者であると認められれば組合員になれることになっている。


したがって設立途上の設立同意者については、その事業者の従業員数、資本の額又は出資の総額並びに資本力及び市場支配力等諸般の実情を勘案して発起人が小規模事業者と判断した場合には、いったん組合員たる地位を与え、組合設立後に公正取引委員会に届け出ることとなる。この場合に公正取引委員会から実質的に小規模事業者でないと判断されるまでは、その組合又は組合員に対して特別の措置(独禁法の適用除外の否認、当該組合員の排除=脱退措置)がとられることはないのである。


Answer

Q16.共同受注と一括下請負の禁止について

 

事業協同組合が建設工事等を共同受注しようとする場合、建設業法第22条「一括下請負の禁止」の規定が適用されているが、同条第3項の但し書きの規定により発注者の承諾を得た場合に限り共同受注が同条本文の適用の除外となることとなっている。


しかし、同条の主旨は一括下請負により工事施工の責任が不明確となること、あるいは商業ブローカー的不良建設業者の出現等を排除するために規定されたものであることからすると、建設業関係の事業協同組合は建設業法の許可基準の要件を満たし、組合にしかるべき有資格者が設置されているとして建設業の許可を受けており、組合の管理、監督のもとで工事施工する場合、責任の所在は明らかである。


また、協同組合の特殊性を考慮すればブローカーを排除するための規定には該当しないものと考えられる。 したがって、事業協同組合の共同受注は、建設業法第22条「一括下請負の禁止」の条項に該当しないものと思われるが、これに関してご見解をお示し頂きたい。


また、測量関係組合が共同受注する場合の測量法第56条の2「一括下請負の禁止」条項に関しても建設業法と同様に解釈してよろしいか併せてご見解をお示し頂きたい。


Ⅰ 建設工事について
建設業における組合の共同受注については、建設省計画局建設業課(当時)と協議したところ、次のとおり解釈される。
1.
建設業法第22条で一括下請負をいかなる方法をもってするかを問わず原則禁止している趣旨は、①発注者の保護、②中間搾取の排除である。(注)①一括下請負は実際上の工事施工の責任の所在を不明確にし、ひいては工事の適正な施工を妨げるおそれがある。②中間搾取を容認すれば、工事の質の低下、商業ブローカー的不良建設業者の輩出等のおそれがある。
2.
組合の場合、通常中間搾取のおそれはないとしても、受注した案件を単に組合員に配分するだけでは、発注者側として具体的にどのような者が工事を行い、技術的な管理を行うのか不明であるため、上記1①の観点から一括下請負に該当するといわざるを得ない。
3.
しかしながら、組合はもともと建設業法に基づき、しかるべき資格を有する技術者がいること等について審査のうえ、建設業の許可を受けているはずであり、組合として受注した案件について組合として責任ある管理、監督のもとに施行する場合には一括下請負には該当しないと考えられる。
4.
したがって、組合としては、
(1)
組合として責任ある管理、監督のもとに施行するか(この場合には、一括下請負には該当しないと考えられる。)
(2)
しからざる場合においては、一括下請負に該当するため、書面により発注者の承諾を得て施行するか(建設業法第22条第3項参照)いずれかによることが必要である。


Ⅱ 測量業について
測量業における組合の共同受注についても、同省測量業課(当時)と協議した結果、測量法に基づき登録を受けた組合が責任ある管理、監督のもとに施工する共同受注については、建設業の解釈と同様に「一括下請負」には該当しないものと考えられる。


Ⅲ 以上のとおり、いずれの場合にせよ発注者としては、当該組合の具体的内容、信頼性等について不明な場合、「一括下請負禁止」をもち出していることも考えられ、上記Ⅰの4を踏まえつつ、各組合において発注者と協議されたい。


Answer

Q17.組合の債務に対する組合員の責任について

 組合の借入金、買掛金等の対外債務に対する組合員の負うべき責任の限度については中協法第10条の出資金を限度とする有限責任は絶対的なものであるか。
  例えば、総会において、各自の出資金以上の金額を負担すべきことを議決した場合、あるいは、組合員のある特定の者を指名して負担せしめることを議決した場合等、この議決は有効であるか。

右に関して貸付金、売掛金等の未回収のため、借入金等の返済不能を生じた場合、責任は誰が負い債権の追及はどこまで及ぶか。

赤字累積による清算の場合はどうか。  
 組合がその事業の遂行上、第三者と取引をし、借入金、買掛金等の債務を負い、かつ、その弁済が不能となった場合において、組合員が負うべき責任は、その出資額を限度とし、総会その他の議決をもってしても、これを超える責任を負わせることはできないものと解する(中協法第10条第5項)。
  なお、組合が借り入れた資金を組合員に貸し付けた場合、組合が共同購買をした物品を組合員に販売した場合等において生じた組合と組合員間の債権債務関係については、出資とは関係なく、組合に対して債務を負っている組合員は、弁済の責に任じなければならない。また、組合の第三者に対する債務について全部又は一部の組合員が組合のために連帯して保証をしている場合(いわゆる連帯保証)に、その保証をした組合員は、個人的に無限の責任を負うことになる。

したがって、設問のごとく、組合員に対して出資額以上の責任を負わせること、組合の債務につき、特定の組合員を指名して弁済の責に任じさせること等を総会において議決し、議決なる故をもって負担させることは、法令違反であるから無効である。

組合財産をもって債務を完済するに足りない場合において、解散をし、又は破産の宣告を受けたときも、組合員の責任は、上述の組合と同様である。
  なお、本問の如き事例も、総会の議決である旨をもって組合員に限度額以上の出捐を強制することはできないが、自主的意思によって負担しようとすることを阻止するものではない。


Answer

Q18.職員に関する規約等について

某信用組合においては、職員設置規定を定款より削減し、すべて「規程」によりたい考えであるが、次の事項について回答頂きたい。
(1)
定款の職員設置条文は、職員の身分保全のためにも、残した方が良いのではないか。

(2)
「規程」は、組合内部業務執行事項で理事会により決定され、人事については総代会の意思反映が全くなくなるので、人事規程を「規約」として総代会承認事項とするのが指導上適当でないか。


(1)
職員の設置規定は、定款の任意事項で記載するか否かは、組合の自由であるが、職員を設置する組合においては、職員という機構を置くことであり、定款に職員をおくと定めることが望ましい。
(2)
「人事権の伴わない経営の執行はあり得ないことであり規約として総代会の承認を必要とさせることは、このような理事会の業務執行に関する権限を大幅に減少させることにもなりかねないので好ましいことではない。したがって、仮に総代会において定めるとしても、事務組織などの基本原則に止めることが適当である。
  なお、労働基準法においても使用者の概念は業務執行者である代表理事を指しており、労務契約についての権限は総代会にあるよりも理事会におくことが望ましい。


Answer

Q19.支店の組合員資格について

小売業を営む者で組合の地区内に支店があって、当該支店は従業員50人以下である。地区外の本店は従業員50人以上で、しかも資本金が5千万円を超えている場合、この支店は組合員資格に疑義があるか。疑義があるとすれば公正取引委員会に届け出る必要があるか。また、その場合の手続方法は。
 組合員資格に関する使用従業員の数は、本支店合わせたものとされているから、ご質問の場合明らかに50人を超え、しかも資本金が5千万円を超えているので、公正取引委員会への届出が必要である。ただし、組合員たる資格は従業員数、資本の額又は出資の総額が絶対的要件でなくその事業者の資本力、市場支配力、組合の内容等諸般の実情を勘案して判断すべきである。なお、当面その判定は組合自体が行うことになる。
  なお、公正取引委員会への届出の様式及び内容については、「中小企業等協同組合法第7条第3項の規定による届出に関する規則」(昭和39年2月7日公正取引委員会規則第1号)に具体的に定められている。


Answer

Q20.一部の組合員のみに利用される組合事業を実施することは 、いわゆる公平奉仕の原則に反するか。

従来、以下のような場合には、いわゆる公平奉仕の原則(中協法第5条第2項、中団法第7条第2項)に反しないものとされてきたが、さらに、個々の組合事業それぞれにおいて、全ての組合員に対して奉仕することまでを求める趣旨ではなく、組合が全ての組合員を対象とした共同事業を適切に実施している場合においては、組合が一部の組合員を対象とした他の共同事業を行っても、その他の組合員を対象にした共同事業が別途行われる計画、仕組みとなっている場合には、公平奉仕の原則に反しないこととされている。
(1)
組合事業が現実に一部の組合員についてのみ利用されるのであっても、組合事業の利用の機会が公平に与えられるようになっている場合
(2)
組合事業の利用の機会が過渡的に一部の組合員についてのみ与えられているにすぎないとしても、将来的に他の組合員にも利用の機会が与えられる計画、仕組みとなっている場合
(3)
組合員の事業が有機的に連携している組合において、資材購入や研究開発等の組合事業が一部の組合員についてのみ利用される場合においても、その効果が組合員事業の連携等を通じ究極的に他の組合員にも及ぶことが明らかである場合。


Answer

Q21.行方不明組合員の出資金整理について

組合員Aは、○年1月30日に組合に加入し、×年12月30日まで組合を利用していたが、その後行方不明となった。組合としては、Aの出資を整理し実質上の組合員の出資のみとしたいが、どのような処理が適当か。なお、Aの組合に対する負債はない。
 

出資を整理するには、当該組合員が組合を脱退することが前提となり、ご照会の場合の行方不明組合員については資格喪失による脱退か、又は除名による強制脱退が考えられる。具体的事情が不明で判断し兼ねる点があるが、もし行方不明と同時に事業を廃止しているのであれば、資格喪失として処理することが可能と解する。この場合、組合員たる資格が喪失したことを理事会において確認した旨を議事録にとどめると同時に、内容証明郵便をもって持分払戻請求権の発生した旨の通知を行うことが適当と考える。除名は総会の議決を要し、この場合除名しようとする組合員に対する通知、弁明の機会の付与等の手続が必要であるが、組合員に対する通知は組合員の届出住所にすれば足り、この通知は通常到達すべきであったときに到達したものとみなされるから一応通知はなされたものと解される。弁明の機会の付与については、その組合員が総会に出席せず弁明を行わない場合は、その組合員は弁明の権利を放棄したものとみなされ、除名議決の効力を妨げるものではないと解される。


なお、除名が確定した場合は、資格喪失の場合と同様の通知とするのが適当である。


以上の手続により、当該組合員に持分払戻請求権が発生するが、その請求権は2年間で時効により消滅するので、時効まで未払持分として処理し、時効成立をまってこれを雑収入又は債務免除益に振り替えるのが適当と考える。


Answer

Q22.個人企業が会社を設立した場合の組合員としての取扱いについて

組合員である個人企業は、現在、株式会社を設立する準備を進めているが、手続が完了した時、組合は、定款の規定に基づき「名称」の変更届を出してもらうとともに、組合員名簿を変更しようと考えている。この処理方法でよいか。
 

組合員である「個人企業」が、「法人企業」である株式会社に代わることは、一個人企業の脱退(事業の廃止に伴う組合員たる資格の喪失による法走脱退(中協法第19条第1項第1号))と、株式会社の新規加入という2つの行為を含んでいる。


したがって、原則的には、個人企業には、事業の廃止に伴い、持分払戻請求権が生じ、組合は、この請求に応じ、脱退の手続をとることが必要となる。


また、法人である株式会社を組合に加入させるには、株式会社から加入の申込みが必要であり、この申込みに対する組合の承諾が得られた後、株式会社は組合に対して、出資金の払込みを行うこととなる。


しかし、個人企業と法人である株式会社が、実体的にみて併存するようであるならば、組合員である個人企業は、組合の承諾を得た後、法人である株式会社に持分を譲渡して脱退することが可能である。この場合には、譲り受けた法人は当然に組合員となり、出資金の払込みは必要としない。


Answer

Q23.滞納処分による持分の差押えについて

国税徴収法(昭和34年法律第147号)によれば、税務署長は企業組合等の組合員の国税滞納に対してその持分を差し押え、その持分を再度換価に付しても、なお買受入がないとき等の場合は組合等に対して、その持分の一部の払戻しを請求することができる(同法第74条)とある。しかし同条には、事業協同組合については特に規定していないが、事業協同組合にも同条の規定が及ぶものかどうか。


また、仮に上記の請求が正当であるとした場合に、当該組合の持分払戻方法が出資額限度のときは、差押え請求であっても、出資限度として払戻請求に応ずればよいか。


 

国税徴収法第74条は、企業組合に限らず中協法に基づく他の協同組合にも適用されると解する。本条は、その適用者について「……中小企業等協同組合法に基く企業組合、信用金庫その他の法人で組合員、会員その他の持分を有する構成員が任意に(脱退につき予告その他一定の手続を要する場合には、これをした後任意に)脱退することができるもの……」と規定しているが、そのなかで、「その他の法人で組合員、会員その他の持分を有する構成員が任意に脱退することができるもの」の中に、企業組合以外の協同組合も当然含まれると解する。


また、払戻請求の限度については、定款に出資額を限度として持分を払い戻す旨の規定があれば、本条による持分の払戻請求についても、出資額を限度として払戻請求に応ずればよいと解する。なぜならば、当該組合員が組合において現に有する権利以上のものを本条によって請求することはできないからである。


Answer

Q24.脱退者に対する延滞金の徴収について

法定脱退者が組合に対する経費又は斡旋原料代等を滞納しているとき、仮に本年4月に法定脱退した者に本事業年度末たる○年3月末に持分算定の上、払い戻すことになるが、4月以降滞納金の払込みがない場合、年度末までの延滞金(定款及び総会議決をもって徴収するよう規定されている)をも加算して、払戻持分より差し引いて支障ないと解せられるが、それでよろしいか。
 

脱退した者に対し、債権を有する組合が脱退者に支払う持分と、その債権を相殺する場合、脱退以降持分支払までの期間に対し、定款に定める延滞金を課することはできないものと思われる。


定款は組合員でなくなった脱退者に対しては効力を及ぼさないので、脱退者から定款の規定によって徴収することができないものと考えられるからである。


ただし、脱退時より持分の確定するその事業年度末までは、脱退者の債務不履行に対し、民法の法定利率(年5%)による利息を課することができる。


Answer

Q25.農業者の組合員資格及び事業所の定義について

 管内の郡を一円とした農業者で、乳牛飼育及び養鶏を行う者が、飼料の共同購入、生産品の共同販売等を主な共同事業として、組合を設立する旨の認可申請があったが、定款第8条に次の疑義があるので回示願いたい。「本組合の組合員たる資格を有する者は左の各号の要件を備える小規模の事業者とする。①畜産を行う事業者であること。②組合の地区内に事業場を有すること。」
(1)
①についてであるが、加入申込者100名は全員農家でそれぞれ乳牛1、2頭を所有し、牛乳の販売をしているもの、又は養鶏を行い卵を販売しているもの等であるが、加入資格定款記載は畜産を行う事業者としてあり、これを認めて差し支えないか。
(2)
②については、組合員になろうとする者全員が組合を通じて牛乳及び鶏卵の共同販売を行おうとするものであるが、事業場とはこれら養畜者(組合員になろうとする者)の畜舎等を事業場と認めて差し支えないか。  
(1)
農家であっても、その者が畜産又は養鶏の事業を行うものであるときは、畜産又は養鶏の事業者として事業協同組合を組織することは差し支えない。なお、畜産には養鶏を含まないと解されるので設例の「畜産を行う事業者」は「畜産又は養鶏を行う事業者」とするのが適当である。
(2)
畜舎等を事業場と解しても差し支えない。


Answer

Q26.共通クレジットカードの発行について

本会は、チケット発行事業を行う協同組合を会員とする協同組合連合会であるが、このたび単位組合のチケット会員の交流、伝票・帳簿の統一、代金回収のあっせん等を行うことを目的に共通クレジット発行事業を計画しているが、これは連合会の事業として実施可能か。また、割賦販売法上の割賦購入あっせんに該当するものかどうか。
 

事業協同組合の行ういわゆるチケット発行事業は、組合員である小売業者の販売業務を、組合が、顧客の信用調査、割賦販売を証する証票の発行、代金の回収等の割賦販売あっせんを行うことにより補完するものである。


すなわち、当該事業は、中協法第9条の2第1項第1号に規定する「生産、販売、購買、保管、運送、検査その他組合員の事業に関する共同施設」の事業に該当する。


また、事業協同組合によって組織される協同組合連合会は、会員である事業協同組合の共通事業等について補完、援助等の共同事業を行うことにより、会員組合の事業活動をより効果あるものとするところにその目的がある。貴会が推進中の全国共通クレジット制度は、全国共通クレジットカードの発行、伝票、帳簿の統一、代金回収のあっせん等を行うことにより、会員組合のチケット発行事業の統一、拡大、運営の充実等を可能とし、ひいては組合員である小売業者の経営の向上に寄与し、上記の協同組合連合会の事業について規定する中協法第9条の9第1項第4号の事業に該当するものと考える。


なお、本共通クレジット制度は、会員組合にとって、当該組合の組合員以外の組合員(他の会員組合の組合員)が当該組合と契約した顧客と取引することにより他の会員組合の組合員に当該組合の事業を利用させるかたちとなる場合があり、中協法第9条の2第3項において制限している員外利用に該当するのではないかという疑問が想定される。


しかし、本共通クレジット制度は、連合会と各会員組合との取り決めに基づき、連合会を媒体として各会員組合がそれぞれクレジットカードの利用契約を結んだ顧客を互いにその組合員にあっせんし合うというシステムをとっている。


すなわち、会員組合が連合会の行うこのようなシステムを持つ全国共通クレジット制度に参加し、それを利用することが会員組合の事業となるものであって、他の会員組合と契約した顧客に対し別の会員組合の組合員が本共通クレジットカードを利用させることは、その組合員にとって他の会員組合の事業を利用したことにならず、その組合員の所属する組合の事業を利用したことになるものと考える。つまりこの面から本制度をとらえるならば員外利用に該当することにはならない。
したがって、貴会が推進中の全国共通クレジット制度は、中協法に照らし貴会並びに貴会会員組合の事業として差し支えない。


次に、協同組合の行うチケット発行事業は、割賦販売法によっても拘束され、同法第2条第3項の割賦購入あっせんとして取り扱われているが、本制度になっても単に代金回収について連合会又は他の会員組合に委託する場合のあることにとどまり、依然として割賦購入あっせんに該当するものと考えられ。割賦販売法上の扱いは従来に変更ないものと考える。


Answer

Q27.組合出資の差押えについて

債権者である「組合員A」の申請により、裁判所より、組合に対して、債務者たる「組合員B」の組合出資金について「債権差押並びに転付命令」が発せられた。この事態に際し次の点をご教示願いたい。
(1)
組合員の持分と組合員資格はどうなるか。
(2)
差し押えた持分又は出資証券が競売される事態に当該組合員が脱退若しくは譲渡を認めない場合。
(3)
前項において、当該組合員が譲渡を認めた場合、組合がそれを承認しないとき。
(1)
債権者Bの組合員資格は喪失するものでなく、ただ組合よりの配当金取得ができなくなるだけであり、組合員Bの持分が変わるものではない。したがって、組合員Bが脱退し、持分払戻しのできる事態にならない限り転付命令が発せられることには疑問がある。
(2)
組合員が脱退又は譲渡を認めない限り、債権者たる組合員AはBの出資あるいは持分を取得又は承継することはできない。ご質問の競売については、組合の出資証券は有価証券でなく、単に出資したことを証する書面であるから、当然競売ということはあり得ない。
(3)
中協法第17条によって、持分の譲渡は組合が承認しない限りできないので、たとえ組合員が譲渡を承認したとしても譲渡は行い得ないことになる。


Answer

Q28.組合員Aは、○年12月2日組合員資格喪失により法定脱退したが、その未払持分を譲り受けることによりBの加入を、翌年の3月15日の理事会で承諾した。このような資格喪失者の未払持分で譲受加入ができるか。

  脱退した組合員の持分は、脱退と同時に持分の持つ身分権的なものが喪失しており、持分払戻請求権という債権が残っているだけである。したがって、既に法定脱退した者の組合員としての権利義務を承継することとなる譲受加入ということはあり得ず、当該譲受人の加入は新規加入の手続によらなければならない。


Answer

Q29.脱退予告者の権利について

(1)
自由脱退予告者は、持分が計算される期末までの期間は組合員であり、持分権があると解釈してよろしいか。
(2)
(1)の組合員は、その持分を確定する決算総会(通常総会、通常5月に開催される)に出席して、組合員権を行使することはできないと解釈してよろしいか。
(3)
脱退予告者が総代である場合、期末までの期間に総代の任期満了による改選があったときは、その組合員は総代の選挙権並びに被選挙権があるか否か。
(1)
組合員は、中協法第18条の規定により、脱退することができるが、この場合、予告を必要とし、かつ、脱退の効果は事業年度末でなければ発生しない。したがって、組合員は予告後も年度末に至るまでの間は依然として組合員たる地位を失うものではなく、それまでの間は、組合員としての一切の権利を有し、かつ義務を負うものである。
(2)
脱退の効果は、事業年度末において発生し、それ以後は、組合員たる地位を失うものであるから、組合員として事業年度終了後の総会に出席することはできない。
(3)
脱退届を提出している組合員が総代であっても、事業年度末に至るまでは組合員たる地位を失うものではないから、総代の選挙権及び被選挙権を有する。


Answer

Q30. 中協法第7条第1項第1号に規定する中小企業者の規模を超え、数カ所に支店をもつ石油販売業者が、各支店所在地に存在する組合に加入する場合、公正取引委員会への届出は、店所在地の組合のみでよいか。

 中協法第7条第3項の届出義務は、組合に対して課せられたものであって、組合員が他の組合に重複加入している場合でもそれぞれ加入している組合に届出義務がある。


Answer

Q31.協同組合連合会に加入することができることとなっている中協法以外の法律に基づく協同組合にはどのようなものがあるのか。

協同組合連合会の会員たる資格を有する者については、中協法第8条第5項で、連合会の地区と全く同一であるか又はその区域内の一部のみを地区として、
①中協法に基づいて設立された組合(企業組合を除く)及び連合会並びに
②他の法律に基づいて設立された協同組合とされ、定款に組合の種類を具体的に規定しておくことが必要である。
つまり、①は事業協同組合、事業協同小組合、火災共済協同組合、信用協同組合、協同組合連合会を指し、②はその名称中に「協同組合」という文字を使用すると否とを問わず、およそ中小規模の事業者等構成員の相互扶助を目的とし、協同組合精神に基づき設立された組合及び連合会を指すもので、塩業組合、森林組合、消費生活協同組合、農業協同組合及びそれらの連合会がある。
一方、中団法に基づく協業組合、商工組合や、酒税の保全及び酒類組合等に関する法律に基づく酒造組合、酒販組合等は、協同組合と本質的に性格を異にしており、協同組合ではないから会員資格に含めることはできない。また、商店街振興組合についても、中小規模の事業者のみが加入できることとなっていないので、加入資格はないものと解される。なお、水産業協同組合法に基づく漁業生産組合及び森林組合法に基づく森林生産組合は、企業組合とほとんど同様の性格を有する組合であり、企業組合については会社等と同様にそれ自体が一個の企業体であり、事業協同組合のように事業者の結合体ではないことから連合会の直接加入を認めていない趣旨からすれば、これらの組合も同様に連合会への直接加入を認めるべきではないと解する。



中協法に基づく協同組合連合会には、その行う事業の種類により、次の3つの種類に区分される。
(1)
火災共済協同組合連合会…再共済事業を行うために火災共済協同組合で組織する連合体であり、中協法第26条の2の規定により、火災共済協同組合以外の前掲各種組合には会員資格を与えることができない。また、この連合会は全国を通じて1つしか設立できない。
(2)
信用協同組合連合会…連合会自体の事業として信用事業のみを行う連合会である。法律解釈上では信用協同組合で組織する連合会という意味ではないので、信用協同組合以外の組合も、連合会の定款の加入資格として規定されていれば加入することができる。
(3)
(1)及び(2)以外の協同組合連合会…連合会の事業として再共済事業、信用事業以外の一般の経済事業又は非経済事業あるいはその両事業を行う連合会であり、事業協同組合で組織する連合会という意味ではないので、連合会の定款の会員資格として規定されていれば、事業協同組合以外の前掲各種組合も加入することができる。 なお、上記2の(2)及び(3)の連合会の加入資格で「前掲各種組合」とは、答1で説明した中協法の趣旨に沿わない組合まで含める意味ではないので念のため申し添える。


Answer

Q32.組合事業の範囲について

次のような行為は、組合の行為として行うことができるか。
例1
林道の除雪作業を組合事業として実施している林業の組合が、村からの依頼で道路の除雪作業を実施
例2
商店街組合が構築している商店情報ネットワークを、当該地域在住老人等の緊急・救急通報システムとして活用
 

労働奉仕、祭事、寄付等の行為は、組合が一つの社会的存在として当然行い得る行為であると解され、設例のような場合はこれに該当すると考えられる。
なお、以下の事例については、原則として組合事業の範囲内であると考えられる。


1.
組合員の事業と何らかの関連性を有する場合
① 従来、自動車部品の共同仕入を行っていた自動車整備業の組合が、新規に販売のための車両の共同仕入を実施する。
② 従来、寝具乾燥の共同受注を行っていた寝具衛生加工業の組合が、新規に入浴サービスを実施する。
③ 採石業の組合が、採石によりできる池を利用して養殖を実施する。
④ 従来、呉服の共同仕入を行っていた呉服小売業の組合が、新規に毛皮、コート及び宝石の共同仕入を実施する。
⑤ 従来、文具の共同仕入を行っていた文具小売業の組合が、新規に名刺の共同印刷を実施する。
⑥ 理容業の組合が、美容業で行うデザインパーマや新サービスの提供をめざしてアンテナショップを設置する。


2.
社会的存在である法人として当然行い得る行為
① 林業及び木製品製造業の組合が、村から道路の除雪事業を受託する
。 ② 商店街組合が、町からゴミ収集車3両を無償で賃借し、町内のゴミ収集及び焼却場までの運搬業務を受託する。
③ 地域異業種組合が、市から公園の清掃管理及び自販機の設置・管理を受託する。
④ 組合が地域おこしのための祭事等を実施する。
また、以下の事例については、組合事業の範囲を逸脱するおそれがあると考えられる。
① 製造業の組合が、新たに土地を購入して駐車場を設営する。
② 製造業の組合が、組合事業の停滞を打破するため、観光ホテル等レジャー施設を設営する。
③ 商店街組合が、自己の地域と無関係の遠方のゴミ収集事業を実施する。
④ 卸団地組合が敷地内にビルを建設し、賃貸マンションを経営する。


Answer

Q33.脱退組合員の持分債権の保全処分について

組合員Bの倒産によりその債権者Aより組合宛に債務者であるBの持分の支払停止命令(裁判所より)をしてきた。
  そのため、組合は、当年末決算において持分算出をしたが、支払を中止し、現在組合にて保管しているが、その処置を如何にすべきか、次の点をご指導頂きたい。
(1)
債務者Bの持分払戻請求権は、仮差押えのため、中協法第21条(時効)には該当しないものと思われるがどうか。
(2)
仮に組合が、この差押え該当持分を組合外に処分するためにはどのような手続が必要か。  

(1)
組合に対してなされた保全処分(仮差押)は法定手続に従い有効に執行(処分決定の送達)がなされたものであるから、この場合、組合は供託等による持分払戻金の組合外への処分の道はない。したがって、債権者AがBとの間の本訴を提起して、転付命令又は取立命令を得て直接請求してくるか、また債務者Bが仮差押を取り消して組合に請求してくるのを待つよりほか、他に方法はないと考える。なぜなら、組合は持分払戻金を保管することにつき何等の不利益を受けるものではなく当該仮差押に及んだAB間の訴訟上の当事者たる資格を有しているからである。


(2)
債権者Aが仮差押をしたことが、民法にいう時効中断事由に該当するかどうかについては、学説、判例に争いがあり、判例は債務者Bの有する第三債務者(組合)に対する債権をその債権者Aが差し押えてもその債権(持分払戻請求権)の消滅時効の進行はそれによって中断しないものとしており、したがって、この場合には仮差押のあるなしにかかわらず2年で時効が完成することになる。
学説は判例の立場に反対で、この場合の差押えも債権消滅時効の中断事由になるとするのが一般で、この場合は、請求権は時効にかかわらず、依然存在することになる。


Answer

Q34.組合員Aは、○年12月2日組合員資格喪失により法定脱退したが、その未払持分を譲り受けることによりBの加入を、翌年の3月15日の理事会で承諾した。このような資格喪失者の未払持分で譲受加入ができるか。

 脱退した組合員の持分は、脱退と同時に持分の持つ身分権的なものが喪失しており、持分払戻請求権という債権が残っているだけである。したがって、既に法定脱退した者の組合員としての権利義務を承継することとなる譲受加入ということはあり得ず、当該譲受人の加入は新規加入の手続によらなければならない。


Answer

Q35.中協法第7条第1項第1号に規定する中小企業者の規模を超え、数カ所に支店をもつ石油販売業者が、各支店所在地に存在する組合に加入する場合、公正取引委員会への届出は、本店所在地の組合のみでよいか。

 中協法第7条第3項の届出義務は、組合に対して課せられたものであって、組合員が他の組合に重複加入している場合でもそれぞれ加入している組合に届出義務がある。


Answer

Q36.社団法人会員であることを組合員資格要件とすることについて

 (財)不動産流通近代化センターの発足により、全国的に不動産業者の組織化が図られているが、現在当○○県においても、(社)○○県宅地建物取引業協会 ○○支部で、○○地区不動産(協)の設立諸準備を進めているところであるが、定款の組合員資格に「社団法人○○県宅地建物取引業協会の会員であること」と規定することは差し支えないか。
 社団法人との協調の内容、組合の設立趣旨・事業内容等が判然としないので判断しかねる点はあるが、一般的には、次のような理由からご照会の事項は適当でないものと考える。
(1)
組合員の加入資格は、経済的条件に限るべきであるが、本件では、経済的にどのような必要性があるかあいまいである。
(2)
この場合、社団法人会員であることをもって、企業規模等の一定水準にある者を確保するという趣旨も考えられるが、これは、同水準にある非会員企業の加入を制限することとなる。なお、企業規模等による区別は、組合の趣旨から、特別の理由がある場合を除き、適当でないところである。
(3)
また、社団法人会員であることをもって、協調性・事業近代化への積極性等を判断する材料とする意図も考えられるが、かかる抽象的な事項を組合員資格として定款に規定することは適当でないところである。
(4)
組合が他の団体の意向等に左右されるため、組合の独立性・自主性が失われるおそれがある。すなわち、加入脱退、事業実施等が他の団体の意向に左右され、組織、事業運営両面が不安定となり、意思決定等における自主性が損なわれるおそれがある。


Answer

Q37.組合が行う旅行あっせん事業について


貴組合の行おうとする旅行あっせん事業は、①組合員である商店の行う顧客招待旅行の共同化、②組合員である商店の行う従業員に対する慰安旅行等の共同化、③組合員の福利厚生のための旅行あっせん、④チケット発行事業のチケット会員に対するサービスとしての旅行あっせん等の内容をもっている。 2
一方、貴組合の定款において、上記1における①~④の事業に関連のある規定としては、「組合員の福利厚生に関する事業」及び「チケット発行事業及びこれに関連する事業」のみであり、①、②に該当する規定がないように見受けられる。
  したがって、ご照会の旅行あっせん事業が1の①②の内容をもつものであるとすれば、①②に該当する定款規定が必要であり、定款変更の必要があるものと考える。

チケット会員に対する旅行あっせんについては、前記1の①~③の事業からみた場合は員外利用に該当するが、④の「チケット会員に対するサービス」という観点からは員外利用に該当しないものと考える。
  なお、この場合は、当該事業は旅行あっせん事業ではなく、あくまでチケット発行事業のなかに包含されることになるので申し添える。


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Q38.組合の自己資本充実を図るため、今後5年間配当金を出資金に振り当てるべく積み立てることを総会において議決した。この議決は、以後においても効力を有し、本件については以後の各年度には総会の議決を要せず、以後5年間の配当金は自動的に組合の積立金となるものと考えてよろしいか。

 

ご照会の総会の議決は今後一定期間の組合の方針あるいは計画を議決した程度にとどまると思われ、その範囲において全組合員を拘束するものと考える。しかし、実際の出資金充当のための積立てに当たっては各組合員は必ずしもこれに拘束されるというものではない。


すなわち、組合員の責任は、その出資額を限度とするものであり(中協法第10条第5項)、増資の引受けについても、たとえ総会の議決をもってしても組合員を強制することはできないからである。


したがって、以後の処置としては、各年度に組合員の承諾を得る必要はないが、当初において各組合員別に承諾を得ることが必要である。


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Q39.相続加入申出時に業法上の事業者としての地位を承継するまでに至っていない相続人の取扱いについて

7月20日、組合員が死亡し、8月13日、相続人の1人が他の相続人の同意書を添えて、組合へ相続による加入申込書を提出した。


一方、砂利採取法による砂利採取業承継届書については、8月20日頃県の担当係に相談し、9月2日、県へ届書を提出、9月29日付で県より受理通知書が発送された。


同組合理事長は、相続による加入申込みは、中協法第16条第1項中、組合員たる資格を有する者が定款で定める期間(定款では30日以内)に申出をしたときは組合員になったものとみなされるのであり、本件の場合、同組合としては、その相続人は県に対して砂利採取業承継届書を提出しておらず、かつ、知事からの同届出書の受理通知書も受けていないので、組合員たる資格を有する者に該当しないとして、相続による加入申込を認めていない。


この件については、同組合の理事会で加入を認めない旨議決がなされた。



中協法第16条は、特に死亡した組合員の相続人が組合員としての地位を獲得するについて、その手続きに関する例外措置を規定したものである。
すなわち、相続の場合には、組合の承諾、出資の払込みといった通常の加入の手続を踏むことなく、相続人の一人で、組合員たる資格を有する者が、定款記載の期間内に、組合に加入の申出をするだけで組合員となれるものとして、加入の特例を認めている。



「組合員たる資格を有する者」とは、第14条におけるように、組合定款の組合員資格規定に該当する事業者をいうが、第16条の相続加入の場合は、加入の特例を認めた同条の主旨から、「死亡した組合員の事業を継承した相続人」について、広く「組合員たる資格を有する者」と解すべきである。



思うに、加入の申出の際に業法上の事業者としての地位を承継するまでに至っていないような場合であっても、近い将来その地位を承継することが見込まれ、かつ、その地位の承継さえ行われるならば事業を実施できる状態にあるというような場合があり得るからであり、このような場合においては、当該相続人を「組合員たる資格を有する者」と解するのが妥当であると考える。



また、「加入の申出」とは、死亡した組合員の事業を承継した相続人が、その組合員の属した組合の組合員となることを欲し、組合員たるべきことの意思表示を行うことであり、その申出の方法は、組合員たるべきことを欲する意図がわかるようなものであれば有効であると解される。



以上のことから、死亡した組合員の事業を継承した相続人は、届出時までに業法上の事業者としての地位を承継していなくても、組合員たることを欲する何らかの意思表示を定款記載の期間内に組合に対して行っていれば、第16条の相続加入の要件を満たしているものと思料する。



なお、一般に事業者が組合に加入しなければ採取数量の割当が得られず、事実上その営業活動が制限されるような場合においては、組合が正当な理由なく加入を拒否することは、独禁法上も問題となるので十分留意する必要がある。


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Q40.理事は参事を兼職することができるか。

監事は使用人と兼ねてはならないことになっているが(中協法第37条)、理事については別段の定めがないので兼務は差し支えない。ただし、実際問題としては理事が参事を兼ねる必要性は乏しく、その理事を代表理事とするか、専務理事又は常務理事とすれば足りると考える。


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Q41.中協法第5条第3項において規定する「組合は、特定の政党のために利用してはならない」とは、政治活動を一切禁止しているものと解釈すべきか否か。

 

中協法第5条は、中協法に基づいて設立される組合が備えていなければならない基準と運営上守るべき原則を規定したものであり、第1項で基準を、第2項及び第3項で原則を示している。


設問の中協法第5条第3項「組合は、特定の政党のために利用してはならない」の規定は、通称政治的中立の原則と称されるもので、中小企業者等が共同して事業を行う組織である組合は、経済団体という基本的性格を逸脱して政治団体化し、特定の政党の党利党略に利用されることは、組合の本来の目的からみて当然のこととして禁止している訳である。


しかし、本規定は、組合の外部勢力により、あるいは組合内部の少数者によって、組合が政治目的のために悪用されることを防止する趣旨であり、したがって、総会等で特定候補者の支持を議決し、その者への投票を組合員に強制すること等を禁じているものと解されるので、組合の健全な発展を図るための例えば国会等への建議、陳情等までも禁止する意味をもつものではない。


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Q42.中協法第17条第1項によれば、組合員は、その持分の譲渡について組合の承諾を得なければならないこととなっているが、組合は、その承諾を総会で決定しなければならないか、あるいは理事会でよいか。
また、同条第2項においては、持分の譲受人が組合員でないときは加入の例によらなければならないこととなっているが、加入の例によるとは、どの範囲を意味するのか。

 

持分譲渡の承諾は、業務の執行に属すると考えられるので、加入の承諾の場合と同様(事業協同組合定款参考例第9条第2項)理事会で決定すれば足りるものと解する。


「加入の例による」とは、加入の場合に準じて取り扱うということであるから、譲受人は組合員たる資格を有する者であって、かつ、その持分を譲り受けると同時に組合に加入する意思を有していなければならないことになる。また、組合の側においては、その譲渡の承諾に当たっては、正当な理由がなければこれを拒否し、又は承諾に際して不当に困難な条件を付してはならない。


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Q43.(1)他人の持分の全部又は一部を譲り受けて組合に加入しようとする者からも加入金を取る定めをしてもよいか。


(2)中協法第17条第3項の「持分の譲受人は、その持分について、譲渡人の権利義務を承継する」とあるが、この場合の権利義務の承継とは具体的にどのようなことをいうのか。
また設問1との解釈上の関連性について説明されたい。


(3)加入に関し、定款に「他人の持分の全部又は一部を承継した場合はこの限りでない」と規定したとき、 この後に「この場合の全部又は一部とは5口以上をいう」と但し書きしてもよいか。

(1)
加入金は持分調整金としての性格を有するものであるので、持分譲受加入の場合には徴収できないと考えられる。なぜならば、持分譲受加入の場合には、出資の払込手続を必要としないので、定款に定めた出資1口金額とこれに応ずる持分額との調整を行う必要が生じない(既にこの点を考慮して持分の譲渡価格が当事者間で決定されたものと考えられる。)からである。


(2)
組合員の持分とは、組合員がその資格に基づいて組合に対し請求し支払を受けるべき財産上の金額とこれを含めた組合員として有する権利義務を包括的に指す、組合員たる地位ともいうべきものの二義があると解され、本条、第15条、第16条、第61条にいう持分は後者を意味し、第20条、第22条は前者を意味している。したがって、法律上の持分が、いずれの意義に用いられているかは、個別的に判定すべきである。
このような観点から本条における持分を組合員たる地位の譲渡と解する限り議決権、選挙権、出資義務、定款服従義務等、組合員として当然有する権利義務も承継されるとともに持分払戻請求権又は出資払込義務も承継されるのである。
(1)との関連について、持分の譲受加入の場合には原始加入の場合と異なり、出資払込及び持分調整金の問題が生じないのは、本条の持分を前述のとおり解すれば、持分の譲渡は組合員の入替を意味する場合もあるから、その譲受に伴う代金(払込済出資額と持分調整金との合計)の授受は当事者間で行われ、組合と譲受人との間には関係を生じないからである。


(3)
貴組合の定款において、貴組合への出資口数を最低5口以上とし、また、現組合員のすべてが5口以上の出資を有しており、かつ5日未満の日数が生じた場合の処置が明確であれば差し支えないと解する。つまり、上記の場合以外においては新規加入者と譲受加入者との均衡を失すると思料されるからである。


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Q44.理事は参事を兼職することができるか。

 監事は使用人と兼ねてはならないことになっているが(中協法第37条)、理事については別段の定めがないので兼務は差し支えない。ただし、実際問題としては理事が参事を兼ねる必要性は乏しく、その理事を代表理事とするか、専務理事又は常務理事とすれば足りると考える。


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Q45.役員たる監事は組合員中より選任すべきか。また、組合員外から選任することができるか。

 事業協同組合の役員たる「監事」の資格は,組合員たると以外の者たるを問わないので員外から選出することができる。


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Q46.事業協同組合において行う組合員の税の申告、申請書類等の作成の事務代行は、税理士法に違反するとの抗議を受けたが、果たして税理士法違反か。

 

協同組合の行う事業でも、その事業に関し他の法律の定めがあれば、特に適用除外がない限りこれに従わなければならない。税の申告等の税務官公署に提出する書類の作成業務として行われる税務相談等は税理士の独占業務であり、税理士以外の者がこれを行うことは税理士法違反となる。


ただし、組合員多数のために行う税務講習会、経理指導に付随し、たまたま行う税務相談等はその対象にはならない。また、日常の記帳、決算の指導代行を行うことも差し支えない。


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Q47.協同組合の運営上、諸規約諸規程の設定は必要欠くべからざるものであるが、これらを作成するに当たって次の原則的な説明と相違点並びにその使用される場合の事例をお知らせ願いたい。

(1)規則とは
(2)規約とは
(3)規程とは
(4)規定とは
 

規約、規程については必ずしも明確な区別はなく、混同して使用されているので、一般的に定義づけることは困難であるが、従来の習慣並びに字義により区別すれば大要次のとおりと思われる。
(1)
規則とは、広義に規則という場合、諸々の事項を規定した例えば定款とか規約とか、規程等を総称していわゆる「さだめ」をいうが、最狭義に規則という場合は国の立法機関としての国会以外の機関が制定する成文法=それらは名称を規則というだけで必ずしも法的性格を等しくするものではない=をいい、現在、最高裁判所や衆・参 議院等特定の諸機関が規則制定権を認められている。なお各大臣が主任の行政事務について発する命令が規則という形であらわれていることもある。


(2)
規約とは、例えば協同組合等が組合の業務運営その他一定の事項に関し、組合と組合員間を規律する自治法規であって定款と同様、総会において決められるべき性質をもったもので、選挙規約、委員会規約、金融事業規約、共同購買事業規約等がある。


(3)
規程とは、例えば協同組合が組合の事務、会計その他に関して定める内部的な規律であって、主として事務遂行上必要な関係を規律する内規的なもので、理事会等に諮り決定し得る性質をもつもので、文書処理規程、服務規程、経理規程、給与規程等がある。


(4)
規定とは法律、定款、規則、規約、規程などの条文に定められている個々の内容をいい、普通は条文の内容を指すものと考えてよい。